毎日の生活に欠かせない「お湯」を供給してくれる給湯器。給湯器が故障してお風呂やシャワーが使えなくなったら困ってしまいます。
マンションやアパートなど賃貸物件で給湯器が故障して修理屋交換が必要になった場合、誰に修理を依頼すればいいのでしょう。
また、修理や交換に掛かった費用は誰が負担するのか?賃貸物件にお住いの方なら気になるところではないでしょうか。
給湯器の故障、賃貸物件の修理は誰に言う?
給湯器が故障した場合、修理や交換をすることになるのですが、誰に(どこに)連絡したらいいのでしょうか?
結論から言うと、給湯器が故障した場合は、その賃貸物件を所有する大家さんか、管理している管理会社に連絡しましょう。
給湯器はほとんどの場合、その賃貸物件に付帯する「設備」になりますので、建物を所有する大家さんに修理・交換の責任があります。
従って、大家さんが直接建物を管理している場合には大家さんに連絡、管理会社が建物を管理している場合には管理会社に連絡という流れになります。
もし、大家さんや管理会社の連絡先がわからない場合は、賃貸物件を契約した不動産業者に問い合わせましょう。
大家さんや管理会社の連絡先がわからない、一刻も早く給湯器を直したいからと勝手に給湯器業者に修理や交換を依頼してしまう方がいますが、絶対にやめましょう!
大家さんや管理会社は建物を管理するために付き合いのある業者を抱えている場合がほとんどですので、住人が勝手に他の業者に依頼してしまうとトラブルの原因になります。
最悪「勝手に修理(交換)したんだから費用は自分で払え」とばかりに、費用を負担してくれない恐れもあります。
修理費用を立て替えていたりするとそのまま泣き寝入りということにもなりかねません。
トラブルを避ける意味でも、時間がかかっても必ず大家さんや管理会社に連絡し、大家さんや管理会社経由で業者を手配してもらってください。普通の大家さんや管理会社であれば、修理業者を依頼してくれます。
給湯器の故障、費用負担は?
賃貸物件の場合、給湯器は建物に付帯する「設備」になり、入居者はその設備を含めて賃貸物件を「借りてい」るという形になります。
賃貸物件の所有者は建物の設備が常に正常に使用できるように維持管理する責任がありますので、当然のことながら、設備である給湯器が故障した場合、修理や交換に掛かる費用は所有者である大家さんの負担となります。
但し、給湯器が壊れた原因が入居者側にある場合は、修理や交換の費用が入居者の負担になる場合があります。
普通に使用していて、経年劣化による給湯器の故障(給湯器の寿命は通常10~15年)の場合は大家さんの負担になります。
また、市営住宅のように入居時に自分でお風呂を設置しなくてはいけない住宅の場合は、交換修理は入居者の負担になります。
一軒家の賃貸物件などで、給湯器などは入居者が取り付ける契約になっていて、今ついている給湯器が前の入居者が置いて行ったものだったりするケースもたまにありますので、そんな場合は契約書の内容を確認する必要があります。
給湯器の故障、修理の依頼の時に伝えることは?
では、いざ給湯器の故障を大家さんや管理会社に連絡し、修理を依頼する場合には、故障の状況や今ついている給湯器について、現状を出来るだけ詳しく説明する必要があります。
ただ「お湯が出ない」 「給湯器が壊れた」だけでは、修理業者が到着してから一から状況を確認することになるので、修理完了までに時間がかかってしまいます。
連絡を受けた大家さんや管理会社が状況を判断しやすいように、何より給湯器を早く直したい自分自身のために、伝えるべき情報をまとめてから連絡するようにしましょう。
依頼の際に伝えたい情報は次の通りです
・給湯器のメーカー・型番・製造年
・給湯器の種類・タイプ
・給湯器の故障の状況(できるだけ詳しく)
給湯器のメーカー・型番・製造年
給湯器本体に記載されている「メーカー」「型番」「製造年」をメモしておき、連絡の際に伝えましょう。
メーカーサービスを依頼する際にはどこのメーカーの給湯器なのかは絶対に必要ですし、型番がわかれば、修理可能な機種なのかをある程度特定することができます。
給湯器の修理部品の保有期間は、「製造終了から7~10年」ということなので、製造年もできればわかったほうがいいでしょう。(いつ頃作られていたものなのかは、型番からもある程度はわかります)
給湯器の種類・タイプ
万が一、給湯器を交換しなければいけない場合、給湯器の種類やタイプがあらかじめわかっていれば、商品の手配がスムーズにできるので必ず伝えましょう。
今ついている給湯器の種類は「石油給湯器」「ガス給湯器」「電気温水器」なのか確認しましょう。
そして、給湯器のタイプは「給湯専用」「追い炊きタイプ」「フルオート」なのかも確認しましょう。
給湯器の故障の状況
給湯器の故障の状況をできるだけ詳しく説明することも修理の依頼の際には必要です。
例えば、
・お湯を出しても全く何も出ない
・水は出るが暖かくならない(お湯にならない)、ぬるい。
・リモコンの温度設定通りにお湯が出ない
・自動湯はりができない、設定湯量にならない
・黒煙が出る、白煙が出る、臭いがする、異音がする
など、できるだけ詳しく状況を説明しましょう。もし、リモコンに「エラー表示」が出ているようならその内容も忘れずに伝えましょう。
給湯器の故障、修理を依頼する前に試しておきたいこと
給湯器が故障してしまうと、慌ててしまいよく状況を確認しないで修理を依頼してしまいがちです。ところがいざ修理業者が来てみると給湯器の故障ではなく、単なる「人騒がせ」で終わってしまう場合も・・・。
そうならないように、修理を依頼する前に一度落ち着いて次のことを試してみましょう。
本当に給湯器の故障か確認する
給湯器でお湯が出ない時に、原因が給湯器の故障ではなく、操作間違いや手入不足、ほかに原因があるというケースが意外とあります。お湯が出ないのが本当に給湯器の故障なのか確認してみてください。
「リモコンの電源スイッチが切れていた」
「本体のコンセントが抜けていた」
「リモコンの温度設定が極端に低い」
などの「ケアレスミス」は意外と多いです。
「灯油が切れていた」
「ガスの元栓が閉まっていた」
などは、簡単に確認できるのでまず確認しましょう。
また、追い炊きや自動湯はりができないのは、「循環アダプターの詰まり(掃除していない)」などの普段の手入れができていないというケースも考えられます。
さらに、「台所ではお湯が出るのにお風呂のシャワーだけぬるい」など、特定の蛇口からお湯が出ない場合は、給湯器の故障ではなく、蛇口の故障だったりする場合がありますので、すべての蛇口でお湯が出ないのか確認しましょう。
給湯器の説明書には「故障かな?と思ったら」という項目が必ずありますので、修理を依頼する前に確認するといいでしょう。
給湯器のリセットをしてみる
給湯器で不具合が起きた場合、「リセット」をかけると不具合が解消するケースが多くあります。
「リセット」をかけることで、給湯器内の基盤の回路がリセットされ正常に戻ることがあるので、修理を依頼する前に試してみることをおススメします。
リセットのやり方は、
1.給湯器のコンセントを抜く
2.1分程度待つ
3.コンセントを差し、お湯を出してみる
給湯器のリセットをしても不具合が解消されない場合は、症状を確認し、連絡するようにしましょう。