今使っているエコキュートが古くなったり故障したりして入れ替が必要な場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか?
新規にエコキュートを取り付けるのと、エコキュートからエコキュートへの入れ替えでは、工事の内容や費用がどのくらい変わるのか気になるところです。
今回はエコキュートの入れ替えに必要な工事の内容やかかる費用などについてご紹介します。
発売初期のエコキュートが入れ替え時期に!?
エコキュートが、国内で最初に発売されたのは2001年になります。
その後高効率でエコな給湯器として国の推奨もあり、普及が進んで、現在では多くのご家庭で利用されています。
エコキュートの寿命は大体10年から15年程度と言われていて、発売当初にエコキュートを導入した家庭では、そろそろ寿命という時期にさしかかってます。
そんな訳で、比較的歴史の浅い給湯器なのですが、エコキュートからエコキュートへの最初の入れ替え需要が高まっているのが現状です。
エコキュートの入れ替え費用は?工事の内容と工事費の相場は?
エコキュートからエコキュートへの入れ替え工事の内容としては、
・既存のエコキュートを撤去する
・新しいエコキュートを設置する
・新しいエコキュートに給水・給湯配管、電気配線を接続する
・試運転、引き渡し
という流れになります。
同じタイプのエコキュートを同じ場所に設置するのであれば、貯湯タンクを設置するコンクリート基礎や、リモコン用の配線などがそのまま使えますし、給水・給湯配管の大幅な変更もありませんので入れ替え工事は比較的簡単に終わります。
時間的には約半日もあれば入れ替え工事は終わるはずです。
エコキュート入れ替えの場合の工事費用は?
新規にエコキュートを取り付ける場合の工事費用は大体15万円程度がだいたいの相場です。
エコキュートからエコキュートへの入れ替え工事の場合は、先ほど述べたように工事の内容が簡単になる上に、電気の申請当などの事務手続きもいらないのでその分の工事費用も安くなるはずです。
新規の取付の場合よりも数万円程度は安くなるはずなので、業者さんに現場を確認してもらって具体的な金額を計算してもらいましょう。
エコキュートの入れ替え工事が高くなるケースは?
通常、エコキュートからエコキュートへの入れ替え工事の場合は、工事の内容が簡略化されるので工事の費用は若干安くなると思われます。
しかし次に述べるケースだと、追加料金が発生すると思われるので注意が必要です。
容量を大きくする
家族構成の変化により、お湯の使用量が増えたのでエコキュートの入れ替えの際に容量を大きくしたいという方も多いと思います。
基本的に同じメーカーのエコキュートなら370Lから460Lに容量を増やしても高さが高くなるだけで縦横の大きさは変わらないので問題ないのですが、それより大きい550Lタイプや薄型タイプに変更する場合には縦横の大きさが大きくなるので、エコキュートを設置する基礎を大きくしなければならず、基礎工事の費用が掛かる場合があります。
基礎工事の費用は新設すると大体10,000円から20,000円程度かかりますが、既存の基礎に継ぎ足しすることができる場合もありますので業者に相談してみましょう。
フルオートに変更する
給湯専用タイプのエコキュートからフルオートタイプのエコキュートに変更する場合には、追い炊き配管と風呂リモコン設置のための工事が必要になります。
追い炊き配管の工事には、循環アダプターを取り付けるために浴槽に穴を開けたり、建物の基礎や壁に配管を通すために穴を開ける工事が必要です。
また、浴室にリモコンを新規に追加する場合もリモコン用の配線を通すために浴槽の壁に穴を開けて配線を通す工事が追加になります。
循環アダプターを新たに取り付ける工事は大体20,000円~25,000円、リモコンの新設工事は5,000円~10,000円程度の追加料金が掛かります。
また、マイクロナノバブルや酸素入浴などメーカーの上位機種についている機能を持ったアダプターの場合にはさらに追加の工事費用が掛かるので注意が必要です。
エコキュートの搬入経路がない
エコキュートの入れ替え工事の際によく問題になるのが、「設置場所はあるのに搬入(搬出)経路がない」というケースです。
今までエコキュートが設置されていたので当然エコキュートを設置する場所はあるのですが、そこから古いエコキュートを出したり、新しいエコキュートを入れるためのスペースがない場合が意外とあります。
その理由として、エコキュートを設置した後に、物置を置いたり住居を増築したりなどして通路が塞がれたり、周りに家が建って空き地が無くなったりして、新しいエコキュートを入れるためのルートが無くなってしまったというものです。
このような場合には、塀を乗り越えての搬入やクレーンなどを使った特殊搬入が必要になる場合があり、別途料金が必要となります。
このような場合には、実際にエコキュートの入れ替え工事が可能かどうかは業者さんに現地調査をしてもらわなければなりません。
撤去処分が必要
エコキュートにはガス給湯器や石油給湯器と比べてかなり大きな貯湯タンクと、重量のあるヒートポンプユニットがあるので、その分撤去後の処分費用が掛かります。
古いエコキュートを廃棄するのには思ったよりも処分費用がかかりますので、あらかじめ業者さんに問い合わせをしておくことをおススメします。
エコキュート入れ替え時の注意点は?
エコキュートからエコキュートへの入れ替えの場合、単純に「前のと同じものでいいや」となりがちです。
しかしエコキュートはガスや石油と比べて本体価格が高額な給湯器です。
せっかくの機会なので、現状に見合った最適なエコキュートを選ぶようにしましょう!
容量を見直す
もし以前エコキュートを設置した時と家族構成が大きく変わっているようならエコキュートの容量を見直すことをオススメします。
エコキュートの容量と最適な人数はご覧の通りです。
370Lタイプ: 3〜4人用
460L タイプ:4〜5人用
550L タイプ:5〜7人用
家族が増えて現状のエコキュートでは湯切れや昼間の沸き増しを頻繁に行っているようなら容量を大きくする必要があります。
逆に家族が減ってお湯が余るようなら容量を少なくすれば本体価格を安く抑えることもできます。
また、家族の人数が同じでも家族構成が変わると必要なお湯の量も変わってくるので注意が必要です。
例えば、お子さんが大きくなって大人の人数が増えればお風呂で使うお湯の量も増えますし、特に女性の場合はシャンプーの回数や頻度(朝シャンする人もいますよね)が増えるので、今までと同じ容量のエコキュートではお湯が足りないということも考えられます。
容量を決める時には現在の家族の状況や、将来どうなるかを見越した上で検討するようにしましょう。
容量を見直すことでお湯切れのリスクを減らすことができたり、昼間の割高な沸き増しを減らして電気代を節約することができるので、入れ替えの際にはエコキュートの容量の見直しは是非行いましょう。
機能を見直す
エコキュート入れ替えの時には給湯専用タイプかフルオートタイプか機能面での見直しも必要です。
家族構成の話に戻りますが、例えばお子さんが成長して高校生や大学生になったり、就職して社会人になったりするとお風呂に入る時間帯がバラバラになったりしてきます。
今までは家族が一斉にお風呂に入っていたので給湯専用タイプで十分だったご家庭でも、追い焚きや風呂保温ができるフルオートタイプに変更した方がいいというケースが出てきます。
また最近のエコキュートには、ほっとアワー(三菱)や快泡浴(日立)、マイクロバブル入浴(ダイキン)などお風呂をより快適にする機能が付いている機種があるので予算が許すのであれば機能面の充実したエコキュートを選ぶのもオススメです。
まとめ
今回はエコキュートからエコキュートへの入れ替え工事にかかる費用や、工事の内容、入れ替えの際に注意すべき点などについてご紹介しました。
エコキュートの入れ替えを検討している方は、前回の導入から10年程度経過している場合が多く、前にエコキュートを導入した時とは人数や家族構成が変わっているご家庭がほとんどではないでしょうか?
エコキュートの入れ替えをご検討の際には、現状に見合ったエコキュートを選んで快適なお風呂を楽しみたいものですね。