エコキュートの水漏れには様々な原因が考えられますが、中にはエコキュート本体が原因でない場合もあるので注意が必要です。
今回は、エコキュートの水漏れが疑われる症状とその対策、またエコキュートが原因ではない水漏れの事例もご紹介します。
「エコキュートが水漏れ?」とメーカーや取付業者に修理を依頼する前に読んでいただければと思います。
エコキュートの水漏れが疑われる症状と原因
エコキュートの水漏れといっても様々なケースがあります。ここではよくあるエコキュートの水漏れが疑われる症状とその原因についてご紹介します。
あなたのお家のエコキュートの水漏れの状況と照らし合わせてみてください。
症状1:水道メーターが回っている
月々の水道料金が急に上がったり、水道料金の検針の際に水を使っていないのに水道メーターが回っていることを指摘されて水漏れが疑われる場合があります。
この場合には、エコキュート用の給水止水栓を閉じてみて水道メーターのパイロットマークが回るかどうかを確認してみてください。
エコキュートの貯湯タンクの脚部カバーを外すと、給水口にエコキュート用に給水止水栓があるので閉めてみます。
止水栓を閉めても水道メーターのパイロットマークが回っている場合は、エコキュートの水漏れではありません。
エコキュート以外の水道管や蛇口、トイレのボールタップなどの水栓金具からの水漏れなどが考えられますので、お住いの地域の水道業者や水道局へ相談してみてください。
エコキュートの給水止水栓を止めると水道メーターのパイロットマークも止まる場合には、エコキュート本体、もしくはエコキュートから蛇口までの給湯配管からのお湯漏れの可能性があります。
その場合には、まずはエコキュートを設置した業者さんに相談して、エコキュート本体からの水漏れなのか、それ以外の配管からの水漏れなのかを判断してもらいましょう。
症状2:本体(貯湯タンク)周りが濡れている
エコキュートの本体、貯湯タンクの周りが濡れている場合は、「本体内部の配管やパッキン類の劣化による水漏れ」の場合と、「膨張水が漏れている」場合が考えられます。
前者の場合は、タンク内部に多く使われている銅配管の劣化(ピンホール)による水漏れや接続部分のパッキン・Oリングの劣化が原因なので、該当する配管部品やパッキン類の交換が必要で、メーカーによる出張修理が必要になります。
後者(膨張水が漏れている)は、エコキュートがお湯を沸かした際に発生するものでエコキュート自体は正常です。
朝型は水漏れで濡れていますが、時間とともに乾いていくようならこの膨張水が原因だと思われます。
水は沸きあげられて温度が上がると体積が増えます。エコキュートのタンク内は常に水で満たされた状態なので、沸き上げで膨張した分を逃し弁から排水するようになっているのです。
但し、本来膨張水は専用の配管で雨水マスなどに流すようになっていて膨張水でタンク周りが濡れるようにはなっていないはずです。
エコキュート本体は正常なので修理の必要はないのですが、排水の配管が抜けていたり、きちんと配管されていない可能性があります。
冬場などは、漏れた水が通路で凍結して転倒する危険もありますので、施工業者に見てもらった方がいいでしょう。
症状3:ヒートポンプユニット周りが濡れている
ヒートポンプユニットは沸き上げの時に内部や配管が冷却され、その際に結露水が発生します。
また、冬季にはヒートポンプユニットの背面に霜がつき、それが溶けて水が流れる場合があります。
本来、どちらの場合もヒートポンプ本体下の水受けに受けてドレンホースで排出するようになっているのでユニット周りが濡れることはありません。
しかし排水の配管がされていなかったり、ドレンホースがホコリ等で詰まったりすると水受けから溢れてしまうことがあります。
ヒートポンプ自体は正常なので、ドレンホースの掃除で解消されることがほとんどですが、排水の配管がされていない場合や、配管の勾配が取れていない場合は施工業者さんに相談したほうがいいでしょう。
また、ヒートポンプユニットからの水漏れとしては、貯湯タンクとヒートポンプユニットをつなぐ配管接手から水漏れするケースが多く見られます。
この配管はお湯用と水用の2本がありますが、90℃近いお湯が通るお湯側の配管から水漏れするケースがほとんどです。
主に、設置から5年以上経過したエコキュートによくみられるトラブルですが、この配管は修理がきかないので、新しい配管に交換するしか方法がありません。
こちらの配管の交換はエコキュート本体の修理には当たらず、メーカーは交換してくれないので、万が一水漏れするようなら取付業者に交換してもらいましょう。
エコキュートの水漏れはどこに修理してもらう?
エコキュートの水漏れの場合、エコキュート本体からの水漏れの場合には、修理はメーカーに依頼するようになります。
水漏れが、貯湯タンクやヒートポンプ自体ではなく、エコキュートにつながっている配管からの水漏れの場合は、エコキュートを設置した業者に修理を依頼することになります。
メーカー修理の場合は、エコキュート本体に保証期間がありますので、期間内の場合は必ず保証書を用意しておきましょう。
設置業者依頼の修理の場合、エコキュートの設置工事に対する工事保証を付けている業者は少ないかもしれません。
工事保証については設置業者によってまちまちなので、保証があるかどうか、ある場合は保証の内容について確認を取ってみることをおススメします。
エコキュートの水漏れは修理?買い替え?
エコキュート本体の水漏れ修理ならば、エコキュートの冷媒、タンクを除いた本体の保証期間が1年、冷却部分は3年、タンクは5年と言った感じでエコキュートの部位ごとに保証期間を設定しているメーカーが多く、メーカー保証期間内であれば、無料で修理してもらえます
通常のメーカー保証期間が過ぎていても延長保証に入っていればより長い期間無料で修理が可能ですので、延長保証に加入しているかどうか確認してみましょう。
保証期間を過ぎてしまったエコキュートの場合は修理は有償となります。メーカーに修理を依頼した場合、ちょっとした部品交換でも部品代の他に出張費や取付の技術料がかかり、一度の修理で高額の料金を請求される場合があります。
メーカーによる出張修理は出張費+部品代+技術料で高額になる場合が多くなります。また、古くなったエコキュートの場合、一度修理してもまた別の箇所が水漏れするケースが多く修理費用がかさんでしまう恐れがあります。
購入から7~8年以上経過したエコキュートの場合は、今回は修理できても次に水漏れした時には部品供給が終了しているというケースも考えられます。
水漏れの箇所や度合いによっては新しいエコキュートへの買い替えも含めて修理するかどうかを検討すべきだと思います。
まとめ
今回はエコキュートの水漏れについてご紹介しました。
エコキュートの水漏れにもいろいろな原因があり、エコキュート本体に問題がある場合もあれば、それ以外の原因による水漏れがあることがお分かりいただけたと思います。
修理を依頼する前に、まずは水漏れの原因がエコキュート本体なのか、それとも別の原因なのかを判断することをおススメします。
水漏れの原因がエコキュート本体なのかそれ以外なのか判断が付かない場合は、まずは施工業者に見てもらって、本体の場合は業者経由でメーカーに修理を依頼してもらうと、スムーズに修理が進むでしょう。