ガス代が節約でき、環境にやさしいといわれているガス給湯器「エコジョーズ」。導入を考えている方も多いと思います。
しかしどんな給湯器にもメリットもあれば、デメリットもあるはず!
このページでは注目のガス給湯器「エコジョーズ」とはどんな給湯器なのかをご紹介します。
まずはエコジョーズとはどんなガス給湯器なのかを学び、メリット・デメリットを十分に理解したうえで導入を検討しましょう。
ガス給湯器エコジョーズとは?どんな給湯器?
ではこれからのガス給湯器のスタンダードになるといわれている「エコジョーズ」とはどんなガス給湯器なのかをご紹介します。
エコジョーズは排気熱を利用してガスの使用量を抑え、効率よくお湯を沸かすことができる省エネ性能の高いガス給湯器になります。
エコジョーズは熱効率が高い!
※パロマエコジョーズカタログより引用
従来型のガス給湯器ではお湯を沸かす時に発生する高温の排気をそのまま捨てていました。その排気熱の温度は約200℃!これってとてももったいないですよね。
エコジョーズはこの排気熱を2次熱交換器という部品を使って回収し、給水や追い炊きの熱源として利用することで熱効率を高めているのです。
つまり、エコジョーズは今まで捨てていた熱源を効率よく利用することで、ガスの使用量を抑えているのです。
ガス代が節約できる!
エコジョーズは、排気熱を再利用することでガスの使用量を抑えてくれるのでその分ガス代の節約につながります。
どのくらいガスの使用量が節約できるかというと、給湯に必要なガスの使用量をおよそ11%~16%削減することができるといわれています。(メーカーによってカタログ値に差があります。)
パロマエコジョーズカタログより引用
単純計算になりますが、現在毎月支払っているガス料金から11%~16%マイナスになると考えると、どのくらいガス代が節約できるのかが分かると思います。
エコジョーズは環境にやさしい!
※パロマエコジョーズカタログより引用
燃焼するガスの量を減らすことができるエコジョーズはCO2の排出量も約11~16%削減することができます。
ノーリツのエコジョーズのデータによると、エコジョーズを導入することで年間約287㎏-CO2、これは杉の木20本が一年間に吸収するCO2の量に相当するそうです。
地球温暖化の一因と言われているCO2を大幅に削減できるエコジョーズは従来型の給湯器に比べて非常に環境にやさしい給湯器、まさに「エコ」なガス給湯器と言えます。
エコジョーズのデメリットは?
ここまでエコジョーズのいいところ、メリットをご紹介しましたが、いいことづくめでデメリットはないの?と思われる方もいらっしゃると思います。
ここからは、エコジョーズのデメリット?というか、エコジョーズを導入するにあたり気を付けなければならない部分についてご紹介します。
本体の価格が高くなってしまう
エコジョーズは従来型のガス給湯器に比べて高効率な分、本体価格がどうしても割高になってしまいます。
ネット販売のサイトで同じメーカー、能力(号数)、給湯タイプで従来タイプの給湯器とエコジョーズの実売価格を比較してみると、
パロマの従来タイプ16号LPガス用で33,793円に対して、
送料無料 パロマ [PH-163EWH(LP)] 従来型16号給湯器 屋外型 オートストップタイプ LPG プロパンガス 給湯専用 16号タイプ 水量サーボ付きタイプ オートストップ対応 Paloma
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エコジョーズだと58,903円、その差は約25,000円になります。
送料無料 パロマ [PH-EM164EWHL(R)(LP)] エコジョーズ16号給湯専用 屋外型 LPG プロパンガス エコジョーズ給湯専用 16号タイプ エネルギー消費効率90% Paloma
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他のメーカーも見てみると、リンナイの16号給湯専用都市ガス用で、従来タイプは26,200円なのに対し、
リンナイ【RUX-A1616W-E-13A】ガス給湯器 ■給湯専用16号 ■都市ガス用/給水・給湯接続15A ■屋外壁掛設置形・PS標準設置形 ■RUX-A1610W-Eの後継品 ■送料無料(北海道・沖縄県・離島は送料が掛かります)
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エコジョーズの同タイプは50,000円で、差額は23,800円となります。
リンナイ【RUX-E1616W-13A】ガス給湯器 ■ecoジョーズ(高効率給湯器) ■給湯専用16号 ■都市ガス用/給水・給湯接続20A ■屋外壁掛設置形 ■RUX-E1610Wの後継品 ■送料無料(北海道・沖縄県・離島は送料が掛かります)
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メーカーや機種によって金額差は違いますが、従来タイプの給湯器とエコジョーズとでは数万円の価格差があり、初期投資に価格金額が違ってきます。
エコジョーズは工事費用も高い
エコジョーズは従来タイプのガス給湯器(直圧式)と異なり、お湯を沸かす過程でドレン水が発生するため、ドレン水を排水するための配管工事が必要になります。
そのため、標準工事費にプラスして排水工事の費用が必要になります。戸建て住宅の場合は雨どい等に配管を接続する場合が多く、費用は数千円程度となりますが、マンションや集合住宅などのPS(パイプシャフト)設置の場合は、排水設備がない場合は、追い炊き配管を利用して排水するなど、複雑な工事が必要になり、その分の部材代や工事費が掛かります。
また、PS設置の場合は、エコジョーズ本体もPS設置対応のものにする必要があり、本体価格も割高になるので、取付業者によく相談し、事前の見積もりをしてもらうことをおススメします。
エコジョーズの導入は慎重に
エコジョーズは従来型のガス給湯器に比べて本体価格や工事費用などの初期投資が大きくなるので、初期投資で多く支払った金額をガス代の節約でいか早く回収できるかが導入を判断するカギとなります。
差額が大きすぎて、ガス代が浮いた分ではなかなか回収できず、回収する前に給湯器が寿命を迎えてしまってはせっかくエコジョーズを導入する意味がありません。
以下に、エコジョーズを導入するメリットが大きいご家庭と、メリットが少ないご家庭をまとめてみましたので、導入の参考にしてください。
エコジョーズ導入のメリットが大きいご家庭は?
エコジョーズを導入するメリットが大きいご家庭とはズハリ「もともとガスの消費量が多いご家庭」です。
具体的に言うと、
・家族の人数が多い(4人以上)
・お風呂は必ず溜める
・お風呂の使用回数が多い、時間差でお風呂に入る場合が多い。(追い炊き・保温をよく使う)
・床暖房を利用している
もともとガスの消費量が多いご家庭は、エコジョーズによって節約できるガス代も相対的に多く、エコジョーズの恩恵を多く受けることができます。
また、フルオートタイプでふろ自動運転を長く使ったり、追い炊きを頻繁に行うご家庭も熱効率のいいエコジョーズにするメリットが大きいです。
エコジョーズのメリットが少ないご家庭は?
エコジョーズの恩恵を受けにくい、メリットが少ないのは逆に「ガスをあまり使わないご家庭」なります。
・一人暮らしや少人数のご家庭
・お風呂は溜めず、シャワーがメイン
・地下水を使用している
・PS設置など、特殊な設置が必要
やはりもともとのガスの使用量が少なければ、節約できるガス代も相対的に少なくなるので、初期投資を回収するのに時間が掛かってしまう場合が多くなります。
また、井戸水の使用は、水質によっては給湯器の寿命を縮めてしまうことがあるので、高額なエコジョーズの導入は避けた方が賢明でしょう。
まとめ
エコジョーズはガス代が節約でき、環境にも優しいとても優れたガス給湯器です。
但し初期投資が通常の給湯器に比べて割高になるのに加えて、お湯の使用頻度や量によっては、初期投資を回収するのに時間が掛かり、お得感を実感できない場合もあります。
エコジョーズの導入を検討されている方は、予算はもちろん、家族構成や現在のガスの使用状況などを加味してエコジョーズにするのか、従来タイプの給湯器でいいのかを判断する必要があります。
本日は当ブログの記事をお読みいただき、ありがとうございました。
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